当ジムではトレーニングを目的に向かって正しく実施していくことを大切にしています。
「そんなの当たり前だろ！」と思われるかもしれませんが、色々な考え方や方法論がある中で、自分の目的や状況に対し最適なものを選択して実施していくことは簡単ではありません。
一言に筋トレを「正しく行う」といっても、実施種目の選択から強度・量の設定、週のトレーニング頻度まで考えるべきことは様々。
今回は筋トレ種目の「フォーム」について考えてみます。

何を目的にするか

例えば、同じスクワットでも「より重い重量を挙げるためのフォーム」と「太もも前(大腿四頭筋)の肥大を第一に考えたフォーム」では当然異なったものになるでしょう。
何を目的にするかによって正しい(理想)とするフォームは変わってきますし、仮に目的が同じでも実施者が違えば、体格や傷害の有無などによって、それはそれでまた変わってくる可能性があります。
どんな目的の方にも合う唯一無二の万能フォームは無いと思っています。

当ジムでは「健康的に筋力を向上させること」を主目的としていますので、その目的に合ったフォームを “正しい”フォームとしています。「健康的に」とは「そのフォームで行うことにより特定の関節に傷害を引き起こすような負荷がかからないこと」や「傷害につながるような悪い身体の使い方が身につかないこと」を意味しています。
健康的に筋力を向上させることが、ひいては傷害予防と体力向上を同時に達成することにつながるという考え方です。

 

“正しい”フォームのための4つの視点

基本的に当ジムでは以下の視点から正しいフォームとは何かを考え、指導にあたっています。

 

①鍛えたい筋肉にしっかり効くフォームか

先述したように、同じ名前の種目でもフォームによっては主に鍛えられる筋肉が変わります。
どの種目を実施するかも重要ですが、大事なのはその種目をどのように行うか。
ターゲットとする筋肉があって、その部位を最大限鍛えられるフォームで行うことが最も重要になります。

 

②可動域を大きく使っているか

過去の記事でも書きましたが、自分で動かすことのできる関節可動域を大きく使って実施することは、筋力はもちろん、柔軟性向上のためにも重要です。
関節可動域が大きく、かつそこに筋力もついていれば傷害リスクの低減につながるでしょう。

 

③関節を痛めるような不健康な負荷(せん断力)がかかっていないか

せん断力(Shear Stress)とは、重なり合う物体どうしを互いに反対方向に滑らせるように働く力のこと。
説明が下手ですみません、詳しくは調べて下さい(笑)。
関節に大きなせん断力が働くと、靱帯断裂などの深刻な関節傷害のリスクも高くなります。

 

④戻す・降ろす動作はしっかりとコントロールできているか

筋トレは上げる動きと戻す動きの繰り返し。
この戻す・降ろす動きを専門用語でエキセントリック局面と言いますが、これは日常生活や運動時に見られるストップや着地動作などのいわゆる「ブレーキをかける」局面。
エキセントリック局面を丁寧に行うことで、勢いや衝撃を吸収する能力を身につけることができます。

 
「健康的に」と強調しているのは、筋トレはとにかくやれば健康になれるというものではないからです。
やり方を間違えればかえってケガをしてしまったり、身体が硬くなったりということにつながる可能性もあります。
また、「筋力が上がって重いものは持ち上がるようになったけど、そのぶん痛みもある」では健康的な筋力向上とは言えません。
だからこそ正しく行っていくことが大切なのです。

我々指導者側の話になりますが、正しく指導していくには、身体がどう動いた時にどの関節にどのように負荷がかかっているのかを理解していなければなりませんし、指導対象者それぞれの体格や体力レベル、傷害の有無なども考慮しつつ最適なフォームを考えていく必要もあります。
現在、当ジムに来て下さっているクライアントも目的、年代、体力レベルまで実に様々。
個別性をどれだけ考慮して指導していけるか。
今後も常に意識していきたいと思います。

 
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宇都宮市のパーソナルトレーニングジム
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「ERSTRE(エアストレ)」
代表　工藤 駿(プロフィール)
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◆編集後記

東京オリンピックのチケット販売が始まりましたが、個人的にはまず今年のラグビーW杯を見に行きたいです。今週から第三次一般販売が始まるので参戦します。