#89 「多様性の原則」~効果的なトレーニングのために~

安全・効果・効率的なトレーニングのために押さえておきたいトレーニングの原則シリーズ、今回は「多様性」です。

 

多様性の原則

「特定の種目だけに偏ることなく、バリエーションを持ってトレーニングしましょう」という原則。
要するに「色々やりましょう」ということですね。
すでに記事にした「全面性の原則」とも似たような内容ではあります。
もちろん種目だけではなく、強度や回数、セット数などに変化をつけることも多様性です。

 

種目のバリエーションは必要か?

バリエーションの話題になると、たまに「クライアント(指導対象者)がトレーニングに飽きないように種目を変える」という指導者の話を聞くことがありますが、「多様性の原則」適用の本質は、マンネリによるモチベーション低下の防止よりも、プラトー(停滞)やオーバートレーニングの予防でしょう。

結論から言うと、私は現在担当させていただいているクライアントの指導において、種目に関してあまりバリエーションを持たせてはいません。
もちろん、最初のうちはかなり難易度の低いものから実施していくので、問題なく出来るようであれば次の段階の種目へ、さらにそれも問題なく出来れば次へと、セッション内あるいは毎回のセッション毎に実施種目が変わっていくこともあります。
しかし、あくまでそれらはスクワットやデッドリフトといった筋トレにおける基本種目を「正しいフォームで・ある程度の重量を用いて実施できる」ようにするための下ごしらえのようなもの。

種目のバリエーションをどの程度にするかは、トレーニングに費やせる日数や時間に左右される部分がかなりあると思います。
現在在籍しているクライアントの当ジムでのトレーニング頻度は多くが週1回。
他の一般ジムや自宅等でさらに1~2回自主トレをしている方もいらっしゃいますが、仕事や競技練習・家庭の時間などもある中で、トレーニングに費やせる時間は決して多くはありません。

週1回、多くても2回という少ない頻度の中でトレーニングしていく場合には、バックスクワット、デッドリフト、ランジ、ベントオーバーロウ、プレスといったバーベルやダンベルを用いるフリーウエイトエクササイズができるようになれば、基本的には種目をコロコロ変えるということはせずに、これらをしっかりやり込んでいくのが、目的達成に効率的だと考えています(回数や強度といった他の要素は時期によって変化をつけたりします)。

もちろん、このあたりはトレーニング頻度次第で、例えば週に3回、4回とトレーニングできるのであれば、バリエーションを持たせたほうが良いかもしれませんし、人によっては上記のような基礎種目に加えて、補助種目を追加したり、怪我等でいつもの種目が実施できない時には、種目を変えるなどして対応することもあります。
ここでもやはり「クライアントが飽きないように」ではなく、「目的は何か」「どこの筋肉に負荷をかけたいのか」「身体に対してどんな適応を引き出したいのか」といった視点から種目選択をする必要があるでしょう。

 
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

宇都宮市のパーソナルトレーニングジム
トレーニングハウス
「ERSTRE(エアストレ)」
代表 工藤 駿(プロフィール)
TEL 028-348-3870
お問い合わせはこちら
体験ご予約はこちら

|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

◆編集後記

最近発売したピンクグレープフルーツ味のガリガリ君がかなり美味しい。