#16 グルートハム

「グルート(Glute)」はお尻、そして「ハム(Ham)」は太もも裏のこと。
ハムは太もも裏にある3つの筋肉(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)の総称”ハムストリング(Hamstring)”を略した言い方です。
今回は当ジムにある器具を使って、このお尻と太もも裏を鍛える種目をご紹介します。

臀筋群とハムストリング

グルートハムの重要性

前回の投稿でもお話ししましたが、筋トレの基本は肩や股関節を主に使うベーシック種目。
肩関節を主に動かす種目は上半身、股関節を動かす種目は下半身種目と考えていいでしょう。

参考記事:ERSTRE(エアストレ)で実施している筋トレ種目

上半身種目に比べ、より重い重量が扱えるスクワットやデッドリフトといった下半身種目は筋力UPには欠かせないもので、それらの種目を正しく実施するためには、背中や腰、お尻、太もも裏といった身体の後ろ側の筋肉(Posterior Chain:ポステリオルチェーンと呼ばれます)をしっかり使えるかがキーになります。
中でもお尻やハムストリングの筋力・柔軟性というのは特に重要な要素になります。
また、最近は「美尻」なる言葉も登場し、ボディメイクの観点からも非常に関心・重要度の高い部位ですね。
ジムでも黙々とお尻を鍛える女性が増えたような…。

 

グルートハムベンチ

グルートハム ベンチ

次項でご紹介する種目を実施するのに必要な器具がこのグルートハムベンチです。
正直、まだあまり日本では見かけませんが、その名の通り、お尻やハムストリングを効果的に鍛えるには有効な器具です。
写真だとそれほど大きくは見えないかもしれませんが、全長185cm、重量は100kgあり、頑丈ですがかなり大きいです。
ラックやベンチと同じく、アメリカから輸入したのですが、組み立てには少し苦労しました(手伝ってくれた後輩のW君、ありがとう)。

グルートハムベンチの組み立て

 

グルートハムレイズ

グルートハムレイズ(Glute Ham Raise)という種目です。
レイズ(Raise)は筋トレではよく使われる用語で、(上に)持ち上げるという意味があります。

動きを簡単に解説しますと

①上体が地面と平行になる位置まで起こす
②膝から肩までを一直線に保ったまま、上体を最後(膝が90°くらいになる)まで起こす
③コントロールしながらスタート位置まで戻る

ポイントとして、ハムストリングにしっかり負荷をかけるために②の”膝から肩まで一直線に保つ”ことはもちろんですが、おろそかにしてしまいがちなのが③です。
筋トレ種目全般に言えることですが、戻す動作(エキセントリック局面といいます)を丁寧に行うことは傷害予防の観点からも非常に大切。ハムストリングのエキセントリック筋力が不足するとACL(膝前十字靭帯)損傷やハムストリングの肉離れが起きやすいと言われています。
実際に、この動きを強調したエクササイズがFIFA(国際サッカー連盟)が推奨する傷害予防のプログラムにも組み込まれています。

ただ、この種目は強度が高いので、できない方がいるのも事実。
そんなときにはまずお尻やハムを含めた身体後面の基礎筋力向上目的でこのような運動を取り入れたりもします。

あくまで筋トレのメインとなる運動はスクワットやデッドリフト、ベンチプレスといったバーベルやダンベルを使ったベーシック種目ではありますが、それらをより効果的に実施できるようにするための補助的な位置付けとして、バーベルやダンベル、あるいは器具を使わない他の運動、またこのような器具や種目を必要に応じて活用しています。

 
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宇都宮市のパーソナルトレーニングジム
トレーニングハウス
「ERSTRE(エアストレ)」
代表 工藤 駿(プロフィール)
TEL 028-348-3870
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◆編集後記

少し前に、ホワイトボードを購入しました。
120×90cmでそれなりに大きいですが、私の場合は指導時にその日の内容を書いたり、動きを図で説明したりするので非常に重宝しています。