#45 ROGUE(ローグ)のスクワットラック「SML-2」レビュー

フリーウェイトでの筋トレには欠かせないスクワットラック。
ラック選びに関しては以前のブログでも記事にしていますのでよろしければご覧になってみてください。

参考記事:#9 ジムの器具選び

当ジムではアメリカから輸入したROGUE(ローグ)社のスクワットラックを使っていますが、今回はこちらを約9ヶ月間、自身のトレーニングや指導で使用してみての感想や、気になった点などを書きたいと思います。
現時点では日本で販売していませんが、ほぼ同じ作りのラックが「KINSEI(キンセイ)」や「アメリカンバーベル」といったメーカーにて国内販売されていますので、ローグのトレーニング器材のみならず、他メーカーの同タイプのラックの購入を検討されている方は参考になる部分もあるかと思います。

 

スクワットラック詳細

ローグのスクワットラック「SML-2」

ローグの公式サイトによると、正式名称は「SML-2 ROGUE 90”MONSTER LITE SQUAT STAND」とあります。
「ラック」ではなく「スクワットスタンド」というカテゴリーですね。
また、上の写真にはすでにセーフティバーが付いていますが、これは別売りです。
このセーフティバーの商品名は「SAML-24 Monster Lite Safety Spotter Arms(Pair)」。
必要なものなので合わせて購入しました。

ローグのセーフティバー

価格はラックが445ドル、セーフティバーが162.75ドルでした。
購入時は1ドルが112円くらいだったと思いますので、計7万円くらいですね。

サイズは下の写真の通りです。
一般的なパワーラックのようにプレートホルダー等の余分なものが無い分、かなりシンプルかつコンパクト。スペースを効率よく使えます。
重量はセーフティバーも合わせて90kgほどです。

ローグスクワットラックのサイズ

ローグスクワットラックのサイズ

 
懸垂用バーは太いバーと細いバーの2種類使えるタイプ(43″ Fat/Skinny Pullup Bar)と、細いバーのみのタイプ(Single 1.25″ Pullup Bar)のどちらかを購入時に選びます。
バーの直径は太いほうが約49mm、細いほうが約34mmです。

ローグの懸垂バー

こちらが2種類使えるタイプ。
使いたい方を下に向けて取り付けます。
取り付けた当初は、懸垂で身体を持ち上げた際に上のバーに頭がぶつかるのではと思いましたが、実際に懸垂をしてみると意外と大丈夫でした。

 
懸垂バー

一方、こちらはシンプルな細いバーのみのタイプになります。

 
セーフティバーとバーベル受け(Jカップ)は横にしてホールに差し込むタイプです。

ローグのJカップ

 
フレームを連結させるための六角ボルトのサイズは全て24mmです。

ROGUEラックのボルトサイズ

 

使ってみての感想

良い点

  1. 耐久性の高さ
  2. このサイズのラックやスクワットスタンドは重量が軽かったり、フレームが細かったりと耐久性に不安があるものが多いのですが、使用していてそういった不安を感じることは全くありません。
    公式サイトでも「Weight Capacity: 1,000LB+」(←1,000LBは454kg)と表記されていますので、普通に筋トレをする分にはまず問題のない耐久性を備えていると言えるでしょう。

  3. 多くの種目が実施可能
  4. スクワットスタンドという名称ではありますが、懸垂バーも付属しているので、懸垂はもちろん、ハンギングレッグレイズといったバーにぶら下がって行う種目、またTRXのようなキットを使ったサスペンション系トレーニングも可能です。
    さらに、セーフティバーやベンチも組み合わせればディップスやベンチプレスも問題なく実施することができます。

  5. ラックホール間隔
  6. セーフティバーやJカップは当然使用者の体格や目的に合わせて高さ調節ができるようになっています。
    たいてい、この調節(ホール間隔)は5cm刻みくらいになるのですが、このラックはベンチプレスで設定するであろう高さ付近はより細かい高さ調節ができるように2.5cm刻みのホール間隔になっています。

ローグスクワットラックのホール間隔

より質の高いトレーニングができるようにという開発者の心遣いを感じます。
実際にベンチプレスでも使用していますが特にセーフティバーの高さは実施者の身体の厚みによって設定する位置が微妙に変わってくる部分なので、2.5cm刻みで細かく調節ができるというのは非常に大きいですね。

ローグスクワットラックのベンチプレス使用例

ベンチプレスの使用例

 

イマイチな点

シンプルなスクワットラックであることをあらかじめ認識した上で購入しているので、特に不満はないのですが、強いて言うならということで以下の2点を挙げておきます。

  1. セーフティバーの高さ設定に制限(下限)がある
  2. 先述したようにセーフティバーは横に傾けてホールに差し込むタイプですが、下の方のホールは使えません。
    写真のようにフレーム連結部の補強パーツとセーフティバー下部が干渉してしまうためです。

    ローグスクワットラック本体とセーフティバーの干渉

    この関係でセーフティバーの高さは52cm以下に設定することはできません。
    柔軟性に問題がある方に対するデッドリフトのフォーム練習として、スタート位置の高さを調整するのに使えるなと考えていたのですが、この問題は想定外でした。

    (2020/12/15追記)
    補強パーツは内・外の両側から付けますが、片方を外すことでセーフティーバー下部と接触することがなくなり、さらに下(床からの高さ37cm)まで下げることができるようになります。

    片方の補強パーツを外したことでグラつきなどが出ないか心配でしたが、今のところ全く問題は無さそうです。

  3. 懸垂バーにローレット加工がされていないので少し滑る
  4. パワーラックやハーフラックの懸垂バーは握りやすいようにローレット(滑り止めのギザギザ)加工が施されていたり、ラバーでコーティングされていたりするのですが、この懸垂バーにはそれがないので、やはり他のものよりも握る力を必要とします。
    まあ「強い人はそんな言い訳しない!」と言われればそれまでですが(笑)。
    公式サイトでは別売りでローレット加工がされた懸垂バーも販売しているので、今後購入しようかなとも考えています。

    (2020/8/20追記)
    現在は上記のローレット加工がされた懸垂バーを取り付けて使用しています。
    参考記事:懸垂バーのカスタムとレビュー

 

現物を見られないリスク

車や家電などと違い、トレーニング器具は購入前に実際に見たり触ったりして検討することが難しいジャンルのものです。
もちろん、国内メーカーでショールームなどもあれば、現物確認もできますが、そこまでしてトレーニング器具を購入している方は意外と少ないのではないでしょうか。
「高いお金を出して購入したけど、こんな商品だとは思わなかった」とならないように、トレーニング器具を購入する際は、できるだけ情報を集めるべきですし、可能であれば現物を確認することをおすすめします。
今回ご紹介したようなタイプのラックは一般のフィットネスジムにはなかなか置いていないので、もし購入を検討している方がいらっしゃれば、現物確認できますのでどうぞ当ジムにお越しください。

 
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宇都宮市のパーソナルトレーニングジム
トレーニングハウス
「ERSTRE(エアストレ)」
代表 工藤 駿(プロフィール)
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◆編集後記

ラグビーW杯がいよいよ開幕ですね。
当ジムのクライアントさんではチケットが取れた方が2名ほど。
羨ましい…。