#39 20年後、パーソナルジムは生き残っているのか!?
少し前に帰省した際に、自分の部屋の本棚を整理していたのですが、ずいぶん昔の懐かしい雑誌が出てきました。
「Tarzan(ターザン)」という運動や栄養といった健康系がメインの情報雑誌。
私が一番初めに”トレーニング”に触れたのも、小学6年生か中学1年生くらいの時に父親が買ってきたTarzanで、表紙は高田延彦さんだったのを今でも覚えています。
今回見つけたのは約20年前の2000年1月発行のもの。
高校1年生だった当時はケガ(脛骨骨折)からのリハビリ中で、独学で筋トレをしたりと、身体作りに関して本格的に興味を持ち始めた頃でした。
表紙はオリックス時代のイチロー選手。
2000年1月ですから、日本での最後のシーズン前のオフでしょうか。
冒頭のインタビュー記事では野球の技術だけではなく、ウエイトトレーニングや体重、柔軟性に関しても触れられています。
ちなみにこの号はトレーニングやケア、栄養など身体作り全般を網羅した内容となっています。
今回は20年前と現在の比較、パーソナルジムの価値や今後について考えてみました。
原理原則は変わらない
さて、改めて中身を読んでみました。
「ケガの処置方法」や「乳酸」の記述に関して、「?」と感じる部分はありますが、筋肥大の仕組みといった運動生理学やそれに基づいた筋トレの方法論、栄養素の種類や消化・吸収の仕組みといった栄養学、また身体作りのための食事の摂り方等は現在スタンダードとされているものと特に何も変わりません。
そもそも、筋肉がついたり体重が落ちるといった生理学や栄養学に基づく身体の反応は「原理・原則」です。
これらは不変的なものであり、時代によってトレーニング方法などにトレンドは存在したり、研究で新たに明らかになることはあるにせよ、人や時代によって変わるものではありません。
大きく変わったトレーニング環境
一方で当時と大きく変わったのはやはりトレーニングをするための環境でしょう。
20年前と比べて、24時間営業で低料金といったフィットネスジムや設備の充実した公共トレーニング施設も増え、よりトレーニングを手軽にできるようになりました。
実際に当ジムのクライアントの中にも、週に1回指導を受けに来られ、もう1回は自主トレという形で一般ジムや公共施設を利用されている方もいらっしゃいます(プログラムはこちらで作成してお出ししています)。
一般フィットネスジムも公共施設も当ジムと同じ「トレーニングジム」という括りなので、ある意味では競合他社になるのかもしれませんが、トレーニングができる場所が増えることは個人的には大賛成。
場所的にも価格的にも通いやすいジムがあるというのは、トレーニングをライフワークの一つにする上で大きなメリットになります。
“教習所”的な役割としてのパーソナルジム
施設の普及などでトレーニング人口が増えれば、それに伴い、当ジムのようなパーソナルジムも需要は増えてくるでしょう。
「環境があっても、やり方がわからない…」
「やり方はネットでも調べられるけど、はたして正しく出来ているのか…」
このような悩みを解決するには、特に最初は経済的なコストはかかりますが、まずはやはり知識・経験のある専門家の指導を受けることが最も効率の良い方法です。
例えが適切かはわかりませんが、クルマの運転は交通ルールや運転の基礎を教習所でみっちり学ぶからこそ、路上に出てからも問題なくそれなりに運転できるようになるわけです(まあクルマの場合は人の生死に関わるので免許が交付されないと運転できないようにしているわけですが)。
それと同じで、ある程度のエクササイズテクニックや運動・栄養に関する知識を最初に身につけておくことで、「何をどのくらいやったらいいのかわからない」というような事態に陥ることなく、近所にある格安ジムをもっと上手に利用できるようになると思います。
そんなわけで、トレーニングをこれから始めようと考えている初心者の方は、「自分で出来るようになることを目標に、トレーニングを教わりに行く」という視点でパーソナルジムやパーソナルトレーナーを選ぶという考え方も持っておくと良いのではないかと思います。
パーソナルジムも多種多様ですし、トレーナーの考え方・バックグラウンドも様々ですので、ジムやトレーナーの選択が難しいところですが、HPを見たり、可能であれば体験に行くなどしてトレーナーに話を聞いてみるのも良いでしょう。
当ジムもそのためにブログで情報や考え方の提供をしていますし、体験も受け付けています。
参考にしていただければ。
もちろん、クライアントがパーソナルジムのどこに価値を感じているかは人それぞれ。
全員が全員、最終的に自分一人で出来るようになりたいと考えているわけではないでしょう。
「混雑していて使いたいマシンが空かないのがストレス」
「いつでも行ける環境だとかえってサボってしまう」
「仕事や家庭のことで忙しいから、週1回のこの時間だけは周囲を気にせずに身体を動かしたい」
こういったニーズに対応できるのもパーソナルジムの強み。
今から約20年後の2040年もまた多くの変化が起きているはずです。
トレーナーとしてはもちろん、ジムの運営者という立場からも時代に取り残されないように常にアンテナを張っていなければなりませんね。
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宇都宮市のパーソナルトレーニングジム
トレーニングハウス
「ERSTRE(エアストレ)」
代表 工藤 駿(プロフィール)
TEL 028-348-3870
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◆編集後記
この雑誌の商品紹介コーナーにはカラー液晶化した頃の携帯電話が。
懐かしい。液晶カラー数256色とアンテナが時代を感じさせます…。